WordPressテーマで個別記事のテンプレートはsingle.phpです。ところが、個別記事のレイアウトをカスタマイズしようと思ってsingle.phpを開いても、記事本文を表示するthe_content関数が実行されていない場合があります。
その場合、個別記事のタイトルや本文などのレイアウトがcontent.phpなどに切り離されていることが考えられます。
たとえば、Twenty Fifteenのsingle.phpには次のように記述されています。
get_template_part( 'content', get_post_format() );
これにより、投稿フォーマットごとに違うレイアウト(content-投稿フォーマット.php)を適用できるようになります。デフォルトの標準フォーマットの場合はcontent.phpが使われます。
実際にcontent.phpを開いてみると、記事のタイトルを表示するthe_title関数や本文を表示するthe_content関数が実行されているのを確認できます。
つまり、個別記事のタイトルや本文をsingle.phpに書かず、content.phpに切り離しておいてget_template_partで読み込むという仕組みです。
ただし、content.phpは個別記事のsingle.phpだけで使われるとは限らず、アーカイブテンプレートのarchive.phpなどからも呼び出されている場合があります。
その場合、content.phpには単純に個別記事のレイアウトが書かれているのではなく、「もしも個別記事ならA、アーカイブではB」のようにページごとに別々のレイアウトが定義されています。
典型的な例として、記事タイトルに付けるタグは個別記事ではh1、アーカイブではh2のように別々のタグになるのが定番なので、次のような分岐がよく見られます。
if ( is_single() ) : the_title( '<h1 class="entry-title">', '</h1>' ); else : the_title( sprintf( '<h2 class="entry-title">…略…); endif;
このように記事タイトルや本文のレイアウトをcontent.phpに切り離して使った方が何かと効率的にテンプレートを管理できるので、個別記事テンプレートのsingle.phpにはタイトルのthe_titleや本文のthe_contentが書かれていないことがあります。